高望みしないアパート経営
アパート経営をすれば家賃収入が入って来る。
相続税対策にもなるし、上手くいけば高値で手放せる。
・・・アパート経営の利点を真正面から捉えればこのような期待ができますが、実際アパート経営でこれらの恩恵全てを受けられるかというと、そんなことはありません。
土地や建物の価値は時を経るにつれて下がっていくものですし、空室があればその分家賃収入は低くなります。
それに、収入減ばかりでなく管理費や宣伝費といった支出もアパート経営にはあります。
成功もあれば、失敗もある。
楽して稼げるような美味しい話は転がっていない、ということです。
経営するアパートを購入するときには、利回りを始めとして立地や築年数など様々な点に注意を払ってアパートを選ぶでしょう。
しかし、どんなに高利回りのアパートを手に入れたとしても、目論見通り収入を得られるとは限らないことは上記のとおり。
期待はずれになってしまう可能性があるということです。
過剰な期待をしなくとも、確実性を持たせてアパート経営すれば少なからず利益は望めるでしょう。
思ったほどの収入が無くても、最初のうちはこんなものだと思っておけば長続きもしやすいです。
最初のうちはローンの支払いもありますし、手元に入る収入はおそらく雀の涙。
しかしローンの支払いさえ終われば年金代わりになるくらいの収入は望めるかもしれません。
最初のアパート選びさえしっかりしておけば、並はずれて低い利回りとなることもないでしょう。
ネガティブな考えかもしれませんが、アパート経営は長続きさせてこそ利益が生じるものだと思うと、三日坊主になるよりは意味があります。
アパート経営のきっかけ
アパート経営は知識が無くてはなかなか成功しないとはいえ、サラリーマンが脱サラなどしてアパート経営を始める場合、多くの方がアパート経営初心者です。
誰にだって何に対しても「初体験」というものがあります。
今ではアパート経営で成功を収めている人も、かつてはアパート経営なんて初となる初心者で暗中模索からの始まりだったのです。
そんな皆さんが、リスクと失敗の可能性があるアパート経営を、心機一転してまで始めることになるきっかけには何があったのでしょうか。
きっかけやその要因は、きっと今現在アパート経営を考えてこれを読んでくださっている皆さんとほぼ同じかと思います。
ひとつは、将来の年金に対する不安。
数年前は年金の照合問題がニュースで大きく取り沙汰されていたほどですので、年金に関する不安は更に大きくなっているかとは思いますが、そんな問題などなかったとしても年金の不安は以前から叫ばれていました。
今の仕事を真面目にこなし、滞りなく年金を支払っていても、将来受け取れる額は快適な暮らしを送れるほどではないことなんて、今に判ったことではありません。
必要最低限の暮らしを送れればまだ良い方で、生活苦を強いられるかもしれない可能性の方が高いくらい。
それどころか、本当に年金が手元に入ってくるかさえ怪しいのですから。
ふたつめの理由が、現在務めている会社が倒産するかもしれない現状。
もともと低迷していた景気ですが、ここ数年で更に落ち目となっており、どんな会社も倒産しない可能性なんてないくらいです。
事実、近年の倒産社数は嘆かわしいことにウナギ登り。
こんな状況にあって未だ終身雇用に頼るわけにはいきません。
勤め先が無くなってしまえば、年金に対する不安も加速します。
アパート経営を考えるきっかけの大きな理由は上記のふたつでしょう。
アパート経営の利点を踏まえるなら相続に関する理由も考えられますが、やはり目先の問題ほど深刻なものはありません。
アパート経営とインフレの関係
アパート経営のメリットのひとつは、インフレ対策にもなることです。
何故インフレ対策になるのでしょうか?
前回ご説明したとおり、インフレとは物価が上昇し、貨幣の価値が下落することです。
時代の変遷にともなう物価の上昇がまさしくそれにあたりますね。
一昔前には90円で買えた缶ジュースも、現在では120円に価格が上昇しています。
大げさな例えになりますが、かつての100円は現在でいう1万円ほどの価値がありました。100円札を持っているだけでも富豪のように見られたものです。
しかし、現在では100円なんてはした金。
もし100円玉を無くしてしまったとしても「しょうがない」くらいで終わります。
現在の100円玉とかつての100円札の価値は、どのくらいの差があると思いますか?
昔の貨幣というものはプレミア価格が付いていて、高く売れるような気もするでしょう。
しかし、それは余程珍しい番号が付いているなど特殊なもので、それだって専門の鑑定所などへ持っていかなくては、特別な価格は付けてもらえません。
昔のお金だって一般店舗で使用できますが、100円はあくまでも100円。
昔は1万円ほどの価値に見なされていたかもしれませんけど、数字が変わるわけではないのです。
以上のことから、インフレの状況にあっては、貨幣(現金)の価値がどんどん下落し、やがては意味をなさなくなる危険性があることが判るでしょう。
現金を保管していても意味が無い。
しかしこれは、逆を言えば現金ではない“もの”で保管していれば、逆に価値が上昇していくのです。
そのための“もの”として有効なのが、アパートを始めとした不動産というわけですね。
インフレの意味と仕組み
アパート経営はインフレ対策になることでも知られています。
ではインフレとは一体何なのでしょうか?
まずは、インフレの意味や仕組みについて述べていきたいと思います。
インフレとは、ご存知「インフレーション」の略語で、デフレーション(デフレ)の対義語でもあります。
その内容は、物価が上昇して、それに対し貨幣の価値が下落してしまうこと。
インフレそのものは悪いことではなく、これは景気良さを表しているとも言い、適度なインフレであれば経済状況としては望ましいという見方もあります。
しかし、当然あまりにインフレが過ぎる(ハイパーインフレと呼びます)と経済に重度の障害を及ぼすことになってしまいます。
そうならないために、銀行などが経済や景気をコントロールしているのです。
インフレの原因としては、主に3種類の要因が考えられます。
ひとつめは貨幣の過剰流通によるインフレで、過剰流通の原因としても融資の増加などいくつかが挙げられます。
ふたつめは「ディマンドプルインフレ」といい、需要の増加。
“売る”傾向よりも“買う”傾向の方が増加してしまうと、供給が追い付かずに物価が高騰してしまいます。
かつての高度経済成長期はまさしくこの状態でした。
みっつめは「コストプッシュインフレ」といい、供給の減少。
“買う”傾向が特別増価したわけではなく、供給を縮小したがために起こるインフレです。
これは景気が悪化すると起こり易いインフレのため、上記ふたつの要因と比べても望ましくない要因であることがわかりますね。
以上がインフレの意味や仕組みです。
次回、インフレとアパート経営の関係についてご説明いたします。
家賃督促禁止法案
現在はまだ予定に過ぎませんが、近々「賃貸住宅における賃借人の居住の安定確保を図るための家賃債務保証業の業務の適正化及び家賃等の取り立て行為の規制等に関する法律案」が成立されるようです。
・・・この長い正式名称ではちょっと理解し難いですが、通称は「家賃督促禁止法案」。
つまり、行き過ぎた家賃催促を禁止する法律です。
アパート経営を行うからには、その主な収入源は入居者からの家賃ですから、決められた期日通りに家賃が支払われないと督促もしたくなるもの。
一度甘い対応をしてしまうと、次回からも甘く見られてきちんと支払ってもらえなくなるかも・・・なんて恐れもありますから、少々厳しい物言いで督促してしまうのも無理からぬことです。
しかし、「家賃督促禁止法案」が可決してしまうと、どう督促すれば良いのでしょう?
督促行為の全てが禁止となってしまうのでしょうか?
そもそも、この法案が考えられるようになったのは、家賃取り立て等によるトラブルが急増するようになったためです。
家賃の支払いが1日でも遅れると予告なくドアの鍵を交換されるといった、あまりに悪質なことまでが起こったため、これらを禁止することになったのだとか。
現在禁止行為に含まれているのは、上記の鍵交換以外には、家具家電等の差し押さえや、早朝または深夜に及ぶ督促など。
また、それらを予告して脅すようなことも禁止行為です。
例え半分冗談のつもりであっても、例え一時的な感情の高ぶりであっても、間違っても「これ以上遅くなったら鍵を交換しますから」なんて言ってしまうと罰金が発生してしまいます。
アパート経営者の皆さん、くれぐれもご注意ください。
アパート経営での資産形成
ここ近年ずっと不況が続いているためか、老後の生活資金を貯める目的でアパート経営を行う人が多くなってきています。
特に、サラリーマンに多いようですね。
資産を貯める方法としては、アパート経営だけでなく預金や株式投資や債券といった様々な方法がありますが、税金や投資期間、また向き不向きなどの理由からアパート経営での方法も多くの人に選ばれています。
サラリーマンという仕事はごく一般的な定職ですし、アーティストやプロスポーツ選手などと比べると地味ではありますけど定収入があって保険等もしっかりしていますから、下手に奇抜な職業に就くよりもずっと生活が安定しています。
(アーティスト等の職業を悪く言っているわけではありませんので悪しからず)
ですが、やはりどちらかというとコツコツ型の職業となりますから、老後の生活を安定させられるほどお金を貯められるかというと・・・この不況のさなかでは見通しが悪いのですね。
アパート経営でなんとか補填しようと考えるサラリーマンが多いのも頷けます。
しかし、そんな人が多いということは、経営されているアパートも多いということ。
地域によっては、入居者もいないのにアパートばかりが多く、経営に失敗しているという例もよく聞きます。
アパート経営は入居者がいなくては利益になりません。
入居者がいそうな地域で経営するのも重要なポイントなどです。
また、上記のような状況もありますから、例え向いていそうでもアパート経営以外での資産形成を選ぶのもひとつの手ですね。
アパートは見てから購入する
経営するためのアパート探しにあたって、必ず実行しておかなくてはならないこと・・・それは、物件を見に行くことです。
自分自身は経営するだけでアパートに住むわけではないにしても、アパート経営で得る収入は入居者からの家賃です。
そのため、入居者の立場に立って選ぶということも重要なポイントです。
だというのに、アパート経営を単なる投資だと思ってか、物件を見ずに購入してしまう人が少なくありません。
アパートを軽視しているわけではないにしても、時間がなかなか取れないため見に行けないという人もいます。
言い方はキツいかもしれませんが、見に行く時間さえ取れないのであれば、アパート経営なんてすべきではないでしょう。
そもそも、アパートは高額な商品です。
それを見もせずに購入するとはなんたることか。
アパート経営を行うからには、なるべく失敗なんてしたくないですよね。
アパート経営を失敗してしまう理由にはどんなことが挙げられるでしょうか?
・・・その理由が、上記の「アパートを見ずに購入してしまうこと」です。
アパートを見ないということは、周辺環境さえ把握できないということです。
駅からの徒歩はどのくらいですか?
生活に必要な店や施設は近くに揃っていますか?
アパートに住む人たちは、自分の生活が左右されることですからこれらを綿密に調査しています。
凄い人では、昼間だけでなく夜もアパートに訪れてみて街灯の有無なども確認します。
・・・これでは、アパート経営者よりも賃貸契約者の方が計画的という他ないですね。
アパートの建築面積
アパート経営は意外と誰にでもできるもので、そこまで深い不動産の知識は無くても行えますが、やはり基本的な知識は持っていて困るものではありません。
特に、土地活用のためにアパートを建て、賃貸として経営することを考えると、不動産のシステム以外に建築に関する知識も必要となります。
不動産の知識、また建築の知識、これらはそれぞれ基本的なものであればアパート経営に限らない生活の上での基本知識でもあります。
今回は、アパート等の不動産情報に必ずと言って良いほど出てくる「建ぺい率」と「容積率」についてご説明いたしましょう。
【建ぺい率】
建ぺい率とは土地面積から取れる建築面積の割合です。
建ぺい率が40パーセントとされている場合、100平方メートルの土地には40平方メートルを最大とした建物が建てられることになります。
建ぺい率は日本全国どこでも同じに定められているわけではありません。
建ぺい率が高い地域では土地面積を充分に活用できますし、逆に低い地域だと予定通りのアパートが建てられない可能性も出て来ますね。
【容積率】
容積率とは土地面積から取れる延床面積の割合です。
延床面積とは、階数分の床面積を合計した数字を指します。
容積率が150パーセントとされている場合、100平方メートルの土地には150平方メートルまでの広さの建物が建てられることになります。
1階あたり50平方メートルの建物なら、3階までの高さが可能ということですね。
容積率が高ければ高層ビルだって建てられる可能性がありますし、逆にあまりに低いと平屋で我慢することになるかもしれません(笑)
アパート経営のメリット
アパート経営のメリットについてご説明します。
1つ目のメリットとして、収入が安定していることが挙げられます。
アパート経営で得られる収入といえば、入居者からの家賃ですね。
賃貸マンションやアパートの家賃というものはけっこう安定していて、経済情勢の影響はあまり受けにくいのです。
これは不動産投資のメリットでもあり、資産活用としても安定収入を長期的に得られることから、アパート経営そのものも注目されています。
2つ目が、節税効果があるということ。
もし、もともと所有していた土地に新たにアパートを新築したなら、更地のままにしておくよりも固定資産税評価額がなんと6分の1にまで減額されるのです。
加えて、アパート経営者とサラリーマンを兼業している場合、アパート経営にかかる必要経費はマイナスの不動産所得として見なされます。
つまり、確定申告において損益通算を給与所得とともに行えば、所得税が軽減されることも可能になるのです。
3つ目に、相続対策にもなるということ。
これについては耳にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
何故、アパートを建てることが相続対策となるのでしょう?
理由としては、2つ目のメリットと同様に評価額が下がるということが挙げられます。
また、アパート建築にかかる費用分に関しては相続財産の対象外となるので、課税遺産総額の圧縮にもなるのです。
その他、生前贈与の関係や遺産分割など、幾つかの理由があります。
アパート経営者の義務
アパート経営とは、とどのつまりはアパートの大家さんになることです。
しかし、アパート経営の別名をご存知ですか?
それは「不動産投資」。
アパートという不動産を保有することで、地価や家賃などによって収入を得る投資の一種にもなるのです。
そんな特性を持つアパート経営ですから、多くの投資家などから資産運用の材料として注目されています。
しかし、注意点があります。
アパート経営はただの投資ではありません。
アパートを保有するということは、人が住む場所を管理するということです。
人が住む場所を管理するということは、住人の生活を預かっているということになります。
アパート経営は単なる金儲けの道具ではありませんので、くれぐれもご注意を。
アパート経営を始めるには、経営するアパートを購入しなくてはなりませんよね。
そのためにはまずアパート探しですが、その際には様々なことを考慮しなくてはなりません。
金儲けの道具ではないとはいっても、もちろん住人がいなくては損失ばかりがかさみますから、人が住みたいと思うアパートを選ばなくては意味がありません。
人が住みたいと思うアパートの条件は、立地や建物の内部などです。
しかし、アパート経営者はこれらの他に建ぺい率などもしっかり考慮しなくてはなりません。
それから、不動産の購入ですから、アパートローンの利用もやむを得なくなるでしょう。
また、購入後には居住者を募らなくてはなりませんし、居住者が変わる際にはリフォームが必要となりますし・・・
アパート経営は、持っているだけでは成り立たないのです。
居住者のことを考えながらの不動産保有、それがアパート経営であり、大家さんになるということなのですよ。